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TSUBASA愛鳥塾「愛鳥さんのごはんについて考えよう!」開催いたしました。鳥さんに食べる楽しみを 2015年07月30日
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TSUBASA愛鳥塾で講演をさせていただきました。
皆様こんにちは!Sunnykitchenです。
今回は、認定NPO法人TSUBASAにて開催された「愛鳥塾」で先日講演をさせていただきました。
その時の様子をお送りします。
「愛鳥さんの食事を考えよう!」をテーマにした、コラボレーション企画でした。

シンポジウムの映像上映と、松本代表からのお話。
まずは、以前TSUBASAシンポジウムで眞田獣医師が、「ペレットと健康について」をテーマに講演された時の映像が上映されました。
松本代表からは「ペレットの過去・現在・未来」という視点で、ペレットの今についてお話いただきました。
松本代表は本当に良い食事とは何か>と、長年お考えになり、直接製造メーカーを訪問されたりご自身で商品開発をされるなど大変積極的に取り組んでいらっしゃいます。
講演を拝聴し、その情熱に心揺さぶられるものがありました。
私も鳥さんの食事には、強い想いがあります。

いざ、Sunnykitchenの講演です。
続きまして、Sunnykitchenの講演です。
そんな私からは、
・ペレットと仲良くなろう
・海外のバードフード見聞録
・手作り食を考えてみる
という3つのテーマに沿ってお話させていただきました。
講演のご依頼をいただいたとき、どのような講演内容にしようかと考えながら飼育書を眺めていると、ペレットのメリットは書かれているのですが、「食べるかどうかは本人次第」という記述で終わっていました。
切り替えのコツが書かれていないのは飼い主さんも困るだろうと思い、「ペレットと仲良くなるコツ」をまずひとつめのテーマにしようと決めました。
ペレットに慣れるコツは、お客様の声や自身が取り組んでいることを例に、思いつく限りで挙げてみました。

1点抜粋しますと、「お腹が空いている朝一番の食事をペレットのみにする」ことは第一歩として有効であると思います。
Birdstory編集部のセキセイインコばななちゃんも、発情抑制のために食事量を制限していたところ、「おなかがすいたからペレットでもいい!」とペレットを食べるようになったそうです。
空腹をうまく利用するのも一つの方法かもしれませんね。
他には、飼い主さんがジェスチャーでペレットを楽しいものと伝える方法や、好きな食べ物と混ぜる方法などもご提案しました。
ペレットを食べてほしいとお悩みの飼い主さんにとって、何か一つでもヒントになりましたら幸いです。
次に「海外のバードフード見聞録」と題しまして、食事に対する視野を広げるために、以前Sunnykitchenで販売していた海外のちょっと変わったフードをご紹介しました。
日本ではまだまだ「餌」というイメージがありますが、海外では「食事」としてのイメージが根付いていると感じます。
商品名に「グルメ」「クイジーン」「ビストロ」などといった単語が使われていたり、オーガニックの原材料を使用することが浸透しています。
そして、食感や香りにこだわっている商品が目に入ります。
オーブンでカリカリに焼き上げたペレット、ハーブやスパイス(スパイスは辛くないものがほとんどです)で香りづけされた加熱調理向け製品。
塩を加えたら、人も食べられるくらい凝っています。
人工的な色を付けることはペレットにありがちですが、自然の食物で作られた製品は無理に赤い色を付けるなどということはせず、色よりも香りや使用する食材の豊富さで楽しませることを重視しているように見受けられます。
最後に「手作り食を考える」というテーマで、手作り食のメリットとデメリットについてお話しました。
手作り食は鳥さんの食事を豊かにするために非常に有効と考えますが、必ずしも良い面ばかりではありません。
この点については次号のコラムでもお伝えする予定です。
我が家の副食ご紹介
私のたどたどしい話は終わり、事前にご応募いただいていた「我が家の副食」のご紹介コーナーに移りました。
今回は5名の飼い主さんがご応募くださいました。
皆さん日頃から様々な工夫をされていて、小型鳥さんから大型鳥さんまで参考になったのではないでしょうか。

お庭の野草を摘んだ見た目にもおしゃれな副菜に始まり・・・。

お野菜嫌いを克服するために野菜ペーストと好きな果物を混ぜた栄養たっぷりの副菜と、栄養を考えてあらゆる食材を丹念に混ぜ合わせた野菜団子。

破壊して楽しみながら栄養もとれちゃうにんじんスティック。

大所帯のお宅では手軽に副菜を取り入れるために、小動物のおやつを活用されているそうです。
我が家でもぜひ実践したいアイディアが満載でした。
皆さん、素敵なアイディアをお持ち寄りいただきありがとうございました!
松本代表とのトークセッション

理想的なごはんはどのようなものだと思うかとのご質問には、未来のことでもいいとのことでしたので、ウェットな食事がレトルトで実現できたらとお話しました。(ワンちゃんのフードのようなイメージです)
ご参加者様からは、「お豆腐は食べさせても大丈夫ですか」とご質問がありました。
お豆腐は冷やしすぎていなければ、少量与えることに問題はないと思います。
我が家のジェリー兄はお豆腐が大好きで、「フフ~♪」と声を出しながら足で持って食べます。
「手作り食を与える上での健康状態の判断はどのように行えばよいか」とのご質問もいただきました。
まず糞の状態を見ていただき、水分の多い食事を食べた直後は水っぽい糞が出ますが、明らかに下痢っぽい糞が続いたり、
食べて間もなく吐き出すようであれば、その子の体質には合っていないと思われます。
また、色の濃い食材は糞の色に影響しますが(トマト、レーズン、パプリカなど)、翌日も同じ色が出続けることはありませんので、日を変えて糞の比較をしてください。
毎日色のついた食事をしていると比較が難しい場合があります。
栄養の偏りを軽減するという意味でも、できればメニューが交互になるように変化をつけるといいかもしれません。(何種類か作って冷凍しておくと便利です)
試食会
そしてお待ちかねの試食会です。
あいにくの雨にも関わらず、7羽の鳥さんが同伴してくださいました。
メニューは、Sunnykitchenオリジナルバードブレッド、キャロットジンジャーブレッド、バナナブレッド、デーツのキャンディボールです。



バードブレッドはバードランで会ったセキセイインコさんにも試食していただいたことがあり、なかなか好評です。(セキセイさんは物怖じしない子が多いからでしょうか)

「おいしいです♪」


オカメインコさんは「なんだろう??」と首をかしげながら、「食べてみようかな」と少し様子を見ながらでした。

TSUBASA出身のボウシインコさんは、この日お迎え後初めてのお里帰りでした。
きっと緊張して今回は食べるのは難しいかな・・・と飼い主さんと事前にお話ししていたのですが、そんな心配もなんのその。デーツのキャンディボールを水に浸けながら美味しそうに食べてくれました!
おかわりもしてくれて、とても嬉しかったです。



「これはなんだろう??」
デーツのキャンディボールは、粉末のペレットと固形のペレットをドライのデーツに練りこみ、シードをまぶしたおやつです。
デーツは和名でなつめやしといい、自然食品のドライフルーツ売場で見かけます。
デーツは栄養価が高く、ペレットも併せて摂取できる一石二鳥なレシピです。
そして、試食会では色んな場面に遭遇します。

「あ、あれほしいな」

「よいしょっと」

「ゲット!」
この日はバードブレッドをあまり口にしなかったボウシインコさんですが、後日その美味しさに気付き足で持って食べてくれるようになったと、とても嬉しいご報告をいただきました。
バードブレッドに限らず、食べたことのないものを見ると最初は抵抗を示す鳥さんも多いです。
しかし段々に慣れてきますので、気長に付き合ってみてください。

「ぼくのお気に入りに仲間入りしたよ♪」
我が家のヒメコンゴウは、コミドリコンゴウインコさんに興味津々でした。

「あれ~?うちの兄たん(コミドリコンゴウ)に似てるけどなんか違う・・・。」
不思議そうな顔をしていました。
帰宅するとジェリー兄さんの顔をまじまじと見つめ、「あ、そうそう!こっちが本物の兄たん!」と納得した表情をしていました。
愛鳥塾を終えて・・・。

今回はSunnykitchenにとって初めての講演で、TSUBASAさんにとっても初めての鳥さん同伴による試食会開催でした。
皆さんとても温かく迎えてくださり、笑顔がたくさんのイベントでした。
鳥さんに手作り食を与えることが広まるまでは、なかなか時間がかかると思います。
しかし鳥さんの食事がより充実したものになるよう、今後もあらゆるご提案をしていきたいと考えています。
イベント第2弾も計画中です。機会がありましたら、ご参加をお待ちしております。

ご参加いただきました皆様、このような場を与えてくださったTSUBASAの松本代表・スタッフの皆様、ありがとうございました。

参加者様よりおみやげにいただいた野草です。
写真の提供は、ぴぃちゃん工房様とミッキーちゃんの飼い主MAKO様にご提供いただきました。ありがとうございました。
次回は手作り食についてお送りします。

